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若き日のビートルズ。下積み時代の仰天エピソード

芸能や音楽の分野では、多くの技術と経験が必要とされるので、誰しもが下積み時代を経験していることだと思います。

世界中でもっとも有名とされているビートルズにも下積み時代があったのですが、そのエピソードを紹介したいと思います。

イギリスへ帰国する

当時、ジョージ・ハリスンは働ける年齢ではなく、いわゆる不法就労でした。

地元の警察にそれがばれてしまい、イギリスへ強制送還されてしまいました。

残されたポールとピートは寒さを凌ごう(しのごう)と劇場で火を起こしたのですが、それが元で火事になってしまい、放火の疑いを掛けられてやはり強制送還されてしまいました。

当時ベースを担当していたスチュアートは、恋人と結婚することを決意してメンバーを脱退しました。

ジョンは、1人でいてもしょうがないので、結局、彼もイギリスへ帰国しました。

彼らは、ある程度ギャラを稼ぐことはできたのですが、それも帰国の費用で使い果たしてしまい、手元にはほとんど残りませんでした。

つまり、彼らのハンブルク巡業は「一儲け(ひともうけ)する」という意味においては完全に失敗だったということになります。

実力を付けたビートルズ

ジョンは、ただただ精神的にも肉体的にも疲労困憊(ひろうこんぱい)して帰ってきただけという結果にひどく落ち込んで自宅に閉じこもってしまい、しばらく誰とも会おうとしませんでした。

しかし、彼らはまだこの時、ある重要なことに気が付いていなかったのです。

それは彼らが「ハンブルクで鍛え上げられて、以前よりはるかに実力をつけ、メンタルも強くなっていた」ことです。

彼らは、気性の荒い酔っ払いの船員たちに絡まれながら、ほぼ毎日朝から晩までステージに立ち続け「客を喜ばせるとはどういうことか?」を骨の髄までたたき込まれたのです。

それがギャラという形で報われなかったため、彼らが気付かなかっただけに過ぎず、それは目には見えない「実力」というカタチで彼らをバージョンアップさせていました。

傷心も癒えてようやくホームグラウンドのキャバーンのステージに久しぶりに立つと、あきらかに女の子たちの反応が違ったのです。

彼らが演奏を始めると彼女たちは、目の色を変えて「キャー」っと歓声を上げながら、ステージに駆け寄ってきたのです。

それまでにも彼らは人気はありましたが、ここまで熱狂的な歓迎を受けたのは初めてでした。

彼らも始めは戸惑いましたが、やがて自分たちの実力がとんでもなく成長していることに遅まきながら気が付いたのです。

ジョンは後にこう語っています。

「オレたちを育てたのは、リバプールじゃない。ハンブルクだ」と。

さあ、これでミュージシャンにとって必要な実力は備えました。

でも、ブレイクするにはまだ何かが足りませんね。

そう、プロモーションです。

この業界では、どれだけ実力があっても誰かがプロモートしてくれなければ、決してメジャーになることはできないのです。

やがて、彼らの下に「神からの使者」が訪れます。

次回に続きます。

ライタープロフィール

和田晋司

ビートルズの熱狂的ファン

和田晋司

大阪府出身 ビートルズのファン歴ウン十年。

色んなものに手を出しましたが、唯一続いている趣味がこれです。

ビートルズの語り部として彼らの偉大さを後世に伝えていきたいと思っています。

ビートルズを誰にでも分かりやすく解説するブログ

ウェブサイト:http://abbeyroad0310.hatenadiary.jp

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